クリスマス2021
先日少し早めに彼氏と5回目のクリスマスデートをした。彼氏とのイベントは日記のように書き残しておきたいという気持ちとせっかく文章を書くなら読まれたいという自己顕示欲がある。
例年よりもあっさりしたクリスマスだった。もはや暦ではまだクリスマスを迎えていない。
今年は彼氏が多忙な仕事に転職(転職?)してスケジュールが立てにくくなったために遠出の予定は特に立てなかった。その代わりに普段は行かないような少しいいレストランのディナーを食べに行こうという話になっていた。
待ち合わせの時間、彼氏の仕事が押した上に反対方向の電車に乗ってしまったという連絡が来たので(うっかりさん…)と思いながら時間を潰した。昨年まではわたしの予定に合わせてもらうことの方が多かったけれど彼氏が今の仕事をはじめてからはわたしが合わせることが増えた。
19時を過ぎたくらいに彼と合流する。マップアプリを開いた携帯電話を彼に渡した。わたしよりも彼の方が方向感覚が優れているのでそれに甘えてしまうところがある。
仕事のことや今週あった出来事を話しながら彼に手を引かれつつレストランに向かった。
駅から少し離れたところにレストランはあった。天井が高いおしゃれで温かみのあるお店だった。
わたしは赤ワイン、彼はビールを頼んだ。
運ばれてきた赤ワインは大きめのワイングラスにものすごくお洒落な量で来た。
「金額がサイゼリヤの8倍。」「口までワインがたどりつかない。」等好き勝手なことを言いながらワインを楽しんだ。失礼である。
彼に味の違いわかる?と聞かれて本当は全然分からなかったけれど指先でちょっとだけ。と答えた。
お洒落で美味しい料理を楽しんでいるとお店の電気が急に消えた。テンポの良い音楽が流れ店中の人がみな手拍子を打ちはじめた。
「おめでとうございまーす!」
店員さんが花火付きのケーキを持ってくる。
隣の席のバースデーサプライズだ。
店内にいる人たちが皆なんとなく手拍子に乗っている。わたしもなんとなく手拍子をした。彼の顔を見ると苦虫を10匹くらい噛み潰したような顔をしている。前世でサプライズに村を焼かれた人の顔だ。笑ってしまった。
そんなにサプライズ嫌いだったっけ?と訊くとまわりを巻き込んでするサプライズが嫌だと彼が答えた。仲間内で完結するサプライズはいいらしい。
ワインと料理をそれなりに飲んで食べて、レストランを出た。首にはラルフローレンのマフラーを2人とも巻いていた。今年のクリスマスプレゼントだ。
サプライズプレゼントの失敗が怖いのでプレゼントは一緒に買いに行く。今年はお互い欲しいものがマフラーだった。
同じブランドの同じ形、同じ値段のマフラーを選んだのでプレゼントにする意味を見失いかけたりした。レジまではお互い選んだものを持っていってお会計を済ませてから商品をトレードした。
レストランについてなんだかんだ言いながら彼氏の家に向かった。もしかするとちょっと良いレストランは我々にはまだ早かったのかもしれない。それか大衆居酒屋がお互い性にあってるのかもしれない。わたしはクリスマスに大衆居酒屋だと少しすねてしまうけれども。
彼が一人暮らしをする家について、事前に買っておいたケーキを食べた。4年の付き合いで一口交換やシェアが当たり前になっている。
今年も良い一年だったし、なんだかんだでクリスマス(当日じゃなかったけれど)も一緒に過ごしている。来年も穏やかに過ごしたいよ。